TOP > テーマ別おすすめ画像 > 紅葉期の古刹「龍潭寺」
テーマ別おすすめ画像
紅葉期の古刹「龍潭寺」
Ryotanji Temple in late autumn: a historic old temple designed by Kobori Ensyu
/
浜松市にある龍潭寺は、733年(天平5年)に開かれたと言われています。平安時代からは井伊家の菩提寺として知られ、とくに江戸時代からは遠州の古刹として、有名になりました。山号は「万松山」で、池泉鑑賞式庭園は国指定の名勝です。四脚門造りの山門の屋根は、室町期の巴瓦。本堂の廊下隅にある「竜の彫刻」と古い廊下は「鶯張りの廊下」として有名。ともに左甚五郎作とのこと。広くて黒光りする廊下を歩くと、確かにキュッキュッと音が周りに響きました。
池泉鑑賞式庭園の石組みは見事で、小堀遠州作とのこと。縁側に腰を下ろし、庭園を見つめると、時間が止まったような気が・・・・・・。静寂に包まれた浄土庭園で、心字池と峰と石組みの調和は、見る人の心にしみ入ります。本堂の正面も石庭の雰囲気に富み、ツワブキの黄色い花序が、雨に濡れて一層かがやいていました。龍潭寺は何度きても、その時その時に、こころが落ち着く“何か”があります。(潮 信輔)
- 登録日
- 2012年01月01日
- 更新日
- 2016年10月01日 11時 00分