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越前・那谷寺の「大悲閣拝殿」と「金堂華王殿」の初秋
Main Shrine and front Shrine of Natadera Temple
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那谷寺は石川県小松にあって、自然の摂理(自然智)の教えと白山信仰の寺です。717年に泰澄によって開創された古刹で、とくに986年に花山法皇が行幸の際、岩窟で輝く仏像に深く感銘を受けられ、その後、ご自身が居住されながら七堂伽藍を造営されたことで有名。山号は自生山、寺名は岩屋寺と称された勅願寺へ・・・。現在も山岳自然信仰の復活を願って建立された金堂華王殿が、平和を願っています。
栄枯盛衰を示す寺で、戦乱に巻き込まれ焼失しましたが、近世に入って、加賀藩の藩主前田利常が再建。森の中の自然の曼荼羅の寺院で、幾星霜を経た境内には、古杉が林立し、緑樹の影は深淵を語ります。
「大悲閣拝殿」は岩窟中腹に建てられた四棟舞台造りで、四方欄間に浮き彫りが施され荘厳さに満ちています。そして本殿は、奥まった岩窟内にあります。今回、20年ぶりに訪れましたが、そのままの姿で迎えていただき、年月を越えた優しさに感銘を受けました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2009年10月07日
- 更新日
- 2016年09月26日 11時 32分