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キブシ(木五倍子)の四季
Four seasons of Stachyurus
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キブシ(木五倍子)は、広く日本の山地に生える落葉する低木〜小高木です。雌雄異株で高さは数m。春に葉が伸びる前に、枝の各節から花茎が出て垂れ下がります。そしてまだ春の花が少ない時期に、淡黄色の花を穂状・房状につけ、それが一面に咲くのでよく目立ちます。キブシは山でまわりを黄色く染める早春を告げる花・・・早春を代表する木の一つです。
花は4弁で、7mm大の釣り鐘型の小さくて淡い黄色。ブドウのように垂れ下がります。その姿は、かんざしにつけられる下げ飾りに似ています。気温が上がって葉が出はじめると、雄花は花穂ごと落ちてしまいます。花言葉は「出会い」と「嘘」とのこと。
雌花には、数珠状に連なった緑色の果実がつきます。そしてこららの実もやはり垂れ下がり、やがて黒く熟して行きます。この時期では、実たちは周りの木々の繁った緑葉に隠れて、控えめであまり目立ちません。
和名はタンニンを多く含むこの果実が、染料の原料である五倍子(ふし)の代用として、黒色の染料に使われたことによります。昔、女性が歯を染めるのに、この果実を乾燥させて粉にし、五倍子(ふし)の代用にしていたといわれています。(潮 信輔)
- 登録日
- 2021年04月22日
- 更新日
- 2021年04月22日 16時 54分