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紅葉期の帝釈峡「雄橋と植物たち」
Onbashi Bridge of Taishakukyo Gorge surrounded by autumn leaves
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国定公園の帝釈峡は、中国山地のほぼ中央に位置しています。南北が約18kmにわたり、主に石灰岩からなる広大な渓谷で、日本の5大名峡の1つにあげられています。石灰岩の台地が深く浸食、溶食されて形成された渓谷で、深度は200〜300mもある中国地方で有数の景勝地です。そこには美しい渓流、鍾乳洞、多くの奇岩や巨岩があります。
その1つが、世界三大自然橋の1つとして知られる「雄橋(おんばし)」。石灰岩がくりぬかれてアーチ状になった日本一の天然橋です。巨大な岩盤の下部が、渓流によって長い年月をかけて貫通してできた自然の石橋・・・。国の天然記念物に指定されています。自然橋は長さ90m、幅19m、高さ40mもあり、大きさでは日本一とのこと。
石灰岩の台地が長い年月を経て造りあげてきた帝釈峡は、秋の黄葉と紅葉で有名な景勝地です。天然の自然橋である「雄橋」の周りは、黄色や紅色の秋模様で、迎えてくれました。白い岩を這う真っ赤なツタ、斜面の渓谷を彩る秋木立、台地を優しく包むような黄葉の落ち葉たち・・・。そばを流れる清流の音が、心地よく響きます。また秋風に乗って、野鳥の澄んだ声も伝わってきました。静かな、静かな秋の風情に心も身も委ねました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2011年09月17日
- 更新日
- 2016年10月02日 10時 27分