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秋の松本城「石垣と濠と朱橋」
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国宝の城である松本城の天守は、梯郭式+輪郭式の平城です。5重6階の大天守に乾小天守がつながる複合連結式層塔型で、12mの渡櫓が両天守を結び付けています。また東には辰己櫓と月見櫓が複合。また、いろいろな城門も加わって、重厚さと華麗さを支えています。
この複合連結式の天守や櫓・城門の壮麗さを、引き立てているのが石垣と堀です。堀は外堀と内掘があり、それぞれ入り組んでいて、古い石垣や新しい石垣とともに城の歴史を語っています。野面積みを主体とした石垣群、高い石垣や低い石垣。石垣の上に建つ櫓の白い漆喰壁や黒い板壁・・・、そして松の緑。堀の水面によく映えていました。また堀にはスイレン、ヒツジグサなどが浮かんでは、さざ波に揺れていました。
堀にはいくつかの橋が架かっています。その中でも特に目立つのが、朱色の欄干が鮮やかな「埋の橋」。黒い橋脚との対比が、人々の足を呼びます。松本城は石垣や堀にも、国宝の名に恥じない風格と華麗さを備えています。訪れるたびに、新たな風情と情緒に包まれるのを感じます。(潮 信輔)
- 登録日
- 2012年03月29日
- 更新日
- 2021年06月01日 11時 22分