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秋の松本城「辰己櫓・月見櫓と黒門・太鼓門」
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国宝の城である松本城の天守は、梯郭式+輪郭式の平城です。5重6階の大天守に乾小天守がつながる複合連結式層塔型で、12mの渡櫓が両天守を結び付けています。また東には辰己櫓と月見櫓が複合。また、いろいろな城門も加わって、重厚さと華麗さを支えています。
辰巳櫓は寛永年代に造られた建物です。1階は武者窓、2階には花頭窓があり、これらの内側には引分け板戸などが設けてあって、実戦的な造り。一方、月見櫓は月見をするための櫓とのこと。戸を外すと三方が吹きぬけ、まわりには朱塗りの回縁や船底形をした天井が設けてあり、武家文化が感じられました。
城門にも特徴があります。まず黒門は本丸に入る正門で、本丸防衛の要。櫓門と枡形からなり、門の柱には装飾がなされていて、壮麗さを誇っています。また太鼓門も、枡形となっています。登城や時を告げたり、火急時を知らせる合図の太鼓を、打ち鳴らしてきたとのこと。
近世の城郭を代表している松本城・・・。400年余の風雪に耐えて来たその姿は、風格と風情があります。そして辰己櫓と月見櫓、黒門や太鼓門などは、国宝に値する名城を、確かに支え合っていました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2012年04月07日
- 更新日
- 2021年06月01日 11時 17分