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秋の兼六園「内橋亭と周囲」
Kenrokuen: Uchihashi-tei Tea House and its surroundings
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金沢の兼六園は、約170年を費やして築庭された、広さ約3万坪におよぶ大名庭園です。岡山の後楽園、水戸の偕楽園と並んで日本三名園の一つとして名高い日本庭園。国の特別名園にも指定されていて、その名前は、宋代の詩人が著した洛陽名園記に記されている六つの景観を兼ね備えた名園であることに由来するとのこと。
江戸時代を代表する林泉回遊式庭園で、春の桜、夏の翠、秋の紅葉、冬の雪吊り・・・と四季おりおりの風情が楽しめます。兼六園にはいくつかの有名な池があり、そのそばには名前の付いた茶屋・亭が設けてあります。その一つが内橋亭です。
内橋亭は兼六園の中では、小さな部類のお茶席です。霞が池に浮かんだ姿・・・。そして2つの屋形を橋でつなげていることから、「内橋亭」の名が・・・。水際に8畳の間があり、板縁を通って反橋を渡ると6畳の水亭となっています。傍にはそれこそ小さな小船が繋いであり、池のさざ波に揺れていました。
また3方向が窓となっていて、霞が池に映える「唐崎松」と「蓬莱島」、遠くには「ことじ灯籠」が見えました。霞ヶ池の鯉が立てる水音、野鳥たちのさえずり・・・。そして、水面から跳ね返ってきた陽光が、水亭の壁をチラチラと照らしていて、静けさがいっそう増しました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2017年03月17日
- 更新日
- 2017年03月17日 13時 53分