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イヌビワの四季(更新用に 編集中)
Four seasons of inubiwa
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イヌビワはクワ科イチジク属の落葉する低木です。関東より以西の本州、四国、九州、沖縄に分布し、雄花と雌花が別々に咲く雌雄異株の植物です。
初夏に花を付けます。しかしイチジク(無花果)属であることから判るように、花は開きません。すでにイチジクの果実状になっていて、外からは見えない花となっています。イチジクによく似た約15mm大の花嚢が、細長く疎らな枝の葉腋につきます。しかし中に花が入っている花嚢なのか、実が入っている果嚢の時期なのかは、外から見ただけでは分かりません。
受粉は小さな昆虫であるイヌビワコバチ類が、先端の穴から中に入って受粉させるとのこと。実は球形〜楕円形で腋生し、中に小粒の種子を多く含みます。表面は濃緑色で、しだいに赤茶色に熟して行きます。その時期、実の表面には小さな斑点がはっきりして・・・、ソバカスのようで可愛いさが増します。果実は秋に黒紫色に熟し、つやつやした光沢が陽の光を反射させます。
イヌビワは花も実も目立たなくて、あくまで地味で控えめですが、可愛さを秘めています。そこに惹かれます。(潮 信輔)
- 登録日
- 2021年06月05日
- 更新日
- 2021年05月11日 14時 49分