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秋の長門・青海島の「波の橋立」と「青海湖」
Naminohashidate (sand bar covered with pine trees) and Lake Oumi of Oumi-jima Island
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青海湖は山口県最大の淡水湖で、青海島の南西を走る砂州によって南側が閉ざされてでき潟湖です。この砂州は日本海の潮流の作用により、礫と砂が直線上に堆積したもの。長さ1.3kmにわたって続くクロマツ林の一本道で、“波の橋立”と呼ばれています。防風や防潮の役目を果たしていて、その南側は深川湾、北側は淡水の青海湖となっています。わずかな幅の遊歩道を隔て、海水の湾と淡水の湖が併存する景観・・・。
この湖は、最大の水深が2mで、年間を通して水位の変化はほとんどなく、近くの高山や隣の木魁山からの水で淡水化されています。海水の湾と淡水の青海湖が併存・・・。淡水である青海湖には、鯉や鮒などが多く生息していて、冬季には多くのカモ類が飛来します。また美しい田園風景を造る棚田の用水は、青海湖の水をくみ上げて利用しているとのこと。
ところで長門市仙崎出身の童謡詩人「金子みすず」が、仙崎周辺の美しい風景をうたったものに童謡八編があります。「仙崎八景」とも呼ばれ、その一つは、“波の橋立”です。
高山の中腹から青海湖を眺めると、2種類の青さを見せる青海湖と深川湾がよく見えます。自然の造形美の見事さ、海浜緑を飾る美しい棚田・・・。美しい水田の景観を生み出していました。そして松林に囲まれた“波の橋立”を歩くと、松原を吹く秋の清らかな風と名も知らない野鳥のさえずりが、身体の疲れを軽くし、心を豊かにしてくれました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2016年10月28日
- 更新日
- 2017年06月28日 15時 03分