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房総・笠森寺の「六角堂」と「鐘楼堂」
Hexagon Hall and Belfry Hall of Kasamori-ji Temple in Bousou
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房総半島にある天台宗・別格大本山の笠森寺は、山号を大悲山といい、本尊が十一面観音像であるので別名は「笠森観音」。783年に最澄(伝教大師)が開基したと伝えられ、観音堂は1028年に天皇の勅願で建立され、その建築様式は日本唯一の「四方懸造」で国の重要文化財(旧国宝)です。歴史が古いため、その他にも風格ある建造物があります。
二天門脇の小高いところには、形の良い六角堂と鐘楼堂とが、地蔵菩薩と向かい合って配置されています。そして観音堂と目線を一にして眺められるように・・・。信仰の心が伝わってきます。
六角堂は朱色ですが退色していて、木彫りの彫刻とともに、ひときわ風情が感じられました。そして正面には「子育地蔵尊」の額が・・・。その前で中年のご婦人が永く手を合わせておられました。子か孫かの健康をお祈りしておられるのでしょう。その背後に地蔵菩薩像が、見守っておられました。
鐘楼堂は木目と素朴な彫刻が、六角堂との違った美を伝えています。鐘をつくと、余韻を繰り返しながら周りの森へと響いて行きました。おそらく先ほどのご婦人にも届いたことでしょう。(潮 信輔)
- 登録日
- 2012年06月18日
- 更新日
- 2016年09月23日 10時 45分