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秋の大分・くじゅう「タデ原湿原」
Autumn of Kuju Tadewara-shitsugen Wetland
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大分県の九重町にあるタデ原湿原は、飯田高原の長者原(標高1000〜1100メートル)に広がる草原のなかにあります。飯田高原の中心地に位置する長者原。湿原をもつくっていて、山岳地にできた中間湿原としては、国内最大級とのこと。ラムサール条約に登録された貴重な湿原です。
タデ原湿原には四季それぞれに、可憐な野草が咲きます。自然研究路として木道が整備されていて、ここから四季それぞれの野草をみることができます。
みどり色が広がる草原は、秋にはうす茶色に変わります。そして草の間からは、青色のリンドウ、紫色のヤマラッキョウ、薄紫のノコンギクなどの花が、ひっそりと顔を覗かせています。これらの花や実は、 秋の高原の澄んだ群青の空に映えます。なかには夏の花もなごりを惜しむように、まだ咲いています。
秋の高原や草原を飾るのは、何といっても一面に広がるススキの穂です。高原を吹き渡る秋風にあわせて、いっせいに、また所々方向を変えながら、なびきます。草の紋を走らせながら、そして硫黄山の白煙や森の中に点在する温泉の湯気も揺れます。旅情をいっそうかきたてる風情です。
この10年間は、毎年、タデ原湿原を訪れています。高原の清んだ空気を吸いながら・・・四季折々の草花を愛でながら・・・よく整備された木道の遊歩道を散策し、写真を撮ってきました。来るたびに、心身が癒され、明日への力が湧いてきます。今回は「タデ原湿原」シリーズとして、「秋の景色」を集めてみました。高原、草原や湿原の秋模様は、訪れる人々に、清らかで澄んだ心を運んでくれます。(潮 信輔)
- 登録日
- 2012年02月06日
- 更新日
- 2016年09月30日 15時 46分