癒し憩い画像データベース/九州がんセンター

佐賀県玄海町にある「浜野浦の棚田」は、海が一緒に見られることで知られ、「日本の棚田100選」にも選ばれた景勝地です。玄界灘に面した海岸から、起伏のある山肌に石を積みあげ、大小283枚の田がかけあがる棚田・・・。急な 傾斜になっていたり、緩やかな丘になっていたり、階段のように幾重にも連なって海岸に伸びています。そして棚田は四季おりおりに、一日でも朝、昼、夕に、自然と人の営みが生み出す美しい景色を奏でます。今回は春における、朝、夕方、入り日後の姿の一端を集めてみました。

春の朝、田植えのために水が張られた鏡のような棚 田では、あぜ道を野草たちが、みどり色で水田の鏡を縁どっていました。そして棚田の水面にさざ波をたてながら、通りすぎて行く春のそよ風・・・。

夕方から日没にかけて、海、空、雲などが茜色に染まって行き、棚田も幻想的な風景を見せてきれます。棚田の真正面に沈む夕日。張られた水面に反射しながら、棚田を、そして遅くまで田植えにいそしむ人たちを、オレンジ色に染めて行きました。

海辺の「浜野浦の棚田」は、夕日と海の美しいコントラストを背景にしています。そして時期と時刻により変化する美しい景色で、訪れる人々を魅了します。この農業遺産は、先人の知恵を今に伝え、自然との共生の素晴らしさを物語っています。（潮 信輔）