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初夏の登別「活火山・日和山」と「爆裂火口跡・大湯沼」
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日和山は登別温泉の北方にあって、倶多楽火山の一角をなし、今も白煙を上げる活火山です。標高は377mと、さほど高くはないのですが、現在も山頂から白い火山性の煙を上げています。しかし目前にそびえる山体は、熔岩円頂丘といって、地下から上昇してきた熔岩が固まったものとのこと。噴煙も噴火口からではなくて、熔岩が固まる時に出来た”ひび割れ”から立ち上がっています(説明版より)。また山体には高熱で焼かれてレンガ状になった、より古い時代の火山噴出物が層状に積んでいるそうです。たしかに白い岩肌に赤茶色や黒褐色の岩などがまじって、歴史の古さを示していました。
ところで実際の噴火口は、山体の麓にある「大湯沼」であり、また約100m離れて、別の噴火口である「奥の湯」を従えています。少し離れている登別温泉の地獄谷の源も、この日和山火山にあるとのこと。これらの爆裂噴火口には約130度Cの硫黄泉が激しく噴出しているそうで、表面の温度も約40〜50度とのことです。まさに生きている活火山です。
今回訪れたのは朝で快晴に近い天気でした。青空を流れ行く白い雲と真直ぐに昇ってゆく白い噴煙・・・。そして下方を見ると、青く濁った「大湯沼」から白い湯煙が、ゆるやかに揺れながら立ち昇っていました。私たちの身体も約60%は、水分であることを考えながら、時を越えて流れ行く”水”の輪廻に、思いをはせました。(潮信輔)
- 登録日
- 2012年04月14日
- 更新日
- 2016年09月30日 15時 02分