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冬の越前・丸岡城の「天守閣内部と石垣」
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越前の丸岡城は、霞山とよばれる小高い丘(標高17m)に築かれた平山城で、別名「霞ヶ城」とも呼ばれています。当時のままの状態で保存されていて、現在最古の天守とも見なされています。独立式で2層3階建の天守閣は、外観も内部も、やはり武骨で素朴で、 日本100名城にも選ばれています。
今回、雪の丸岡城の冬風情を見たくて訪れました。みぞれ混じりの雪が降ったり、止んだり・・・。天守閣の内部には、冬の寒さの中、凍てつくように黒光りする板間、急勾配で擦り切れた木の階段が迎えてくれました。そして風格ある天井の梁や木組み、突き上戸付き窓や箱狭間から見える積雪の石瓦。初期の城はこのようであったのだな、とあらためて感慨を呼び、気持も引き締まりました。
本丸は一面が前日の雪で銀世界でした。天守閣から眺めると、丸岡の街も遠くの山並みも、白一色に飾られて、静寂そのものでした。ときおり重いぼたん雪が天守閣の窓から入り込みました。
天守を支える石垣は、「野づら積み」です。すき間が多いが大雨に強いとのこと。雪が積もっている箇所と濡れて黒いところが混じっていて、苔の緑が浮き上がって見えました。また、そばに生えている黒松の根元では、ツワブキの緑葉が白雪に囲まれて映えていました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2011年03月08日
- 更新日
- 2024年07月28日 05時 29分