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雪景色の越前・丸岡城の「天守閣と石瓦屋根」
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丸岡城は福井県にある霞山とよばれる小高い丘(標高17m)に築かれた平山城です。別名「霞ヶ城」とも呼ばれ、日本100名城に選ばれています。天守閣の上層には、廻り縁のある小さな望楼が載せてあり、古式の外観から最古の天守とも呼ばれています。
また徳川家康の重臣であった本多作左衛門が、ここの陣中から妻に宛てて書いた「一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥やせ」の、最も短い手紙でも有名です。ちなみに「お仙」とは、後にこの丸岡城主になった本多成重(幼名、仙千代)とのことです。
独立式で望楼型の2層3階建の天守閣、天守台を被うような腰屋根、大入母屋造りの屋形、太い出格子、黒い板壁、銃眼や物見窓など、古式の素朴な姿は、何度見ても飽きません。そしてなんといっても丸岡城を特徴づけるのは、鬼瓦や鯱を含めて、全て石で出来た屋根瓦です。
今回、雪の丸岡城の冬風情を見たくて訪れました。みぞれ混じりの雪が降ったり、止んだり・・・。本丸は一面が前日の雪で銀世界でしたが、天守閣の屋根や石垣には、雪が積もっている箇所と濡れて黒いところが混じっていました。白、灰色、黒が入り混じる、まるで水墨画のような風情。毎年の積雪に耐え、歴史を語る古式の素朴な丸岡城は、やはり北陸の旅情をさそうものでした。(潮 信輔)
- 登録日
- 2012年04月06日
- 更新日
- 2016年09月23日 11時 30分