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雪景色に包まれた冬の松江城
Matsue Castle in winter
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松江城は山陰地方に現存する、唯一の天守閣をもった格式ある平山城です。五層六階の望楼様式を備えた天守閣で、白亜の漆喰いを下から支える黒く塗っ た雨覆板が、古さを伝えます。武骨さ、素朴さ、どっしりした重厚さを誇っています。天守閣の防衛を堅くする附櫓、石落とし、強固な牛蒡積みの石垣、漆黒 の下見板張り・・・。宍道湖畔の亀田山に建てられた松江城は、日本海気候によく似合う名城です。
春の緑に包まれた松江城を訪れてから4年が経ち、冬の雪が積もったこの城の風情に接したくて再訪しました。山陰の雪空のもと、白い雪は天主閣や本丸一の門、城門跡の石垣に舞い落ちて、松江城は一層、濡れて重厚さを増していました。黒く塗っ た雨覆板を横切る雪やみぞれ、数日来の雪が残る屋根や石垣など・・・。堀や池は半氷結し、葉を落とした冬木立にも雪は薄く積もっていました。
二の丸の石段近くにある、大きなナンジャモンジャ(ヒトツバタゴ)の 木は一枚の葉も付けていなくて、その梢を通して雪雲が流れていました。しかし、枝先には春を待つ芽が・・・。また堀ばたの松並木は常緑の葉で、しっかりと雪の重さに耐えていました。
翌日、空には時々、雪雲の間から青空が顔を出し,天守閣や石垣の雪は光っていました。時と季節の流れを感じる一日でした。(潮 信輔)
- 登録日
- 2012年03月30日
- 更新日
- 2016年10月01日 11時 20分