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冬の「蕨野の棚田(棚田百選)」と春の訪れ。
Warabino Rice Terraces in winter,;one of the top 100 rice terraces in Japan
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「蕨野の棚田」は佐賀県の相知町にあって、日本の棚田百選に認定されている景勝地です。八幡岳(標高764m)の中腹から裾野にかけて、山々に囲まれた盆地的な地形を成し、そこに美しい棚田が馬蹄形に、扇状に広がります。懐かしい原風景です。現在は自然を守る環境保全や歴史と文化の遺産として、多くの人々が訪れています。重要な文化遺産です。 蕨野と地名が示すように、春にはワラビが群生する山間部の集落で、人々は開墾しながら、石積みの棚田を育んできたのでしょう。現在は1050枚にも及んでいるとのこと。そして玄武岩を積んだ野面積みの棚田で、高さ8.5mという日本一高い石積みの棚田もあります。
冬はこの山間部にも訪れ、雪も降り積もり標高が増すほど、雪の層も厚くなります。雪の棚田風情を見たくて、寒い雪降りの中、訪れた「蕨野の棚田」・・・。棚田の上の展望台に来ると、粉雪になっていましたが、下の棚田にはうっすらと積雪し、稲田を薄く覆っていました。時々下から吹き上がる季節風に、やがて来る春の訪れを託しました。厳しさのなかに、石垣と棚田を積み上げて来られた昔の人々・・・。その強さに、今更ながら感謝しました。もうすぐ春がやってきて、その暖かい情景も、山里に巡ってきます。(潮 信輔)
- 登録日
- 2012年06月20日
- 更新日
- 2016年09月23日 10時 45分