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秋霧の北海道「有珠山」
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北海道の有珠山は洞爺湖の南に位置し、 約2万年前から噴火を繰り返して成長した成層火山です。過去の100年間にも、4回の噴火活動が観測され、日本でも活発な活火山・・・。2000年3月に生じた大噴火は記憶に新しいところです。20〜50年程度の間隔で噴火し、火口の位置は噴火の度に変わるとのことです。
現在は標高737mの二重式火山で、直径は1.8km。この中にに大有珠、小有珠、有珠新山などといった、溶岩でできた円頂丘群が形成されています。 また山麓には、昭和新山、明治新山などの円頂丘群も有しています。
秋に訪れた有珠山は、霧と雲が流れ、それらを背景にして、火山に特有な白い噴気が重なっていました。まずロープウエイを経て、火口原展望台へ・・・。そこから見下ろす広大な火口原は、雄大そのものでした。火口壁から湧き出るような多くの白煙、大有珠の荒々しい岩壁から流れくる白煙群、そして中央の銀沼大火口からは、4−5筋の幅広い噴気がモクモクと立ち昇っていました。地殻から息吹出てきたこれらの噴気は、霧や雲と混じり合い、やがて曇り空に消えて行きました。
火口原を降りて行き、そばの斜面をみると、秋の草木は流れゆく霧の間から、黄葉や赤い実を見せたり隠したり・・・・。そして足下では、薄紫のノコンギクやコケ類が、霧に濡れながら、しっとりとした姿で清らかに、こちらを見上げていました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2012年07月07日
- 更新日
- 2016年10月05日 08時 35分