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積雪した冬の信州・上田「北向観音」
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鎌倉時代に北条氏の一族が、長野県の上田や塩田平一帯を治めております。この北条氏の庇護の下に、多くの寺院建築や有名な仏像などが造られ、仏教文化が大いに栄えました。そこで上田や塩田平は、「信州の鎌倉」と呼ばれるようになったとのこと。 北向観音は上田の別所温泉にあって、この地の仏教文化を代表する寺院です。長野の南を向く善光寺と一対の厄払い観音として有名。石段を登って、温泉が湧出する手水舎へ。横には愛染堂や絵馬堂が並びます。北向山の扁額を掲げた風格ある薬師堂を参拝した後、境内の散策へ。
高さ20mを越す大きな桂の木は北向観音の霊木で、川口松太郎の名作「愛染桂」のモデルになった木とのこと。鐘楼のすぐ脇にあって、縁結びの木としても親しまれています。不動堂の脇を通って、崖の上に建つ懸崖造りの薬師堂を仰ぎ、信仰の深さを知りました。
北向観音は、山麓に広がる別所温泉の情緒に囲まれた寺院です。何か惹かれるものがあって、今回、再訪したのは青空の下の冬。参道や建物群の屋根は積雪で白一色で、愛染桂の木も、冬木立の姿でした。ただ手水は温泉で、湯気が立ち、湯の花もありました。今回も冬の風情に触れることができました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2013年04月18日
- 更新日
- 2016年09月21日 11時 44分