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夏の北海道「利尻島の姫沼」
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北海道の北端の離島である利尻島は、中心部に標高1721mの利尻富士を持った、一つの大きな火山の島です。その山裾には、姫沼やオタトマリ湖などの美しい景勝地があり、涼しい夏、水辺や湿原の植物を求めて、多くの人々が訪れます。
姫沼は原生林に囲まれ、穏やかな水をたたえる周囲が約1kmの静かで神秘的な沼です。今回、訪れたのは夏。雪をまとった端正な姿の利尻富士が,原生の森を通して見え・・・、また、水面にもその雄姿を映します。ときどき、水鳥たちが起こす漣波に揺れては、再び静まりました。
沼の周辺は、細い木道をまじえた散策路が整備され、風雪に耐えるエゾマツやトドマツの樹木などを見ると、勇気が与えられるのを感じました。また水際に沿った細い木道を散策しながら、野鳥のさえずりや可憐な高原植物たちに、歩を止めます。マイズルソウやクルマバソウの白い花、カラフトダイコンソウの黄色い花、オダマキの紫色した花、黒紫色のクロユリ・・・。上を見上げると、流れる雲に合わせるように、時おり名も分からぬ野鳥たちの囀りが、緑の森に響き、静けさを募らせました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2013年10月02日
- 更新日
- 2016年09月12日 15時 08分