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大分・日田の「日田天領まつり」
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大分県の日田は、江戸時代に幕府直轄の天領として栄えてきました。とくに1686年に、日田に九州を統括する「西国筋郡代」が置かれてからは、長い年月をかけて九州の政治、経済の中心地として栄えました。大名の御用達として富裕な商人も活躍し、文化の面でも、大いに発展。現在もこれらが色濃く残るため、国選定の重要伝統的な建造物群の保存地区に指定されています。とくに町人文化の栄えたのが豆田町・・・。風格ある古い町家群が並び、なによりも伝統をまもる街の人々に、文化を担おうとする崇高な気質を感じます。
この気質がよく現れたのが、日田の天領祭りです。西国筋郡代の着任風景を再現した「郡代着任行列」と日田の先哲を紹介する「日田歴史絵巻行列」・・・。当時の装束を付けた総勢200名を超える行列が、郡代の布政所(政を司った場所)があった月隈公園から始まります。先導する長い「奴ぶり」は、掛け声も毛槍を受け渡す技術も勇壮そのもの。これらの時代行列は、古い町並みの残る豆田町を練り歩き、江戸時代に帰ったような気になります。これに地元の自治会や商店街、寺院が催す趣向を凝らしたいろいろなイベント。雰囲気を盛り立てます。また夜には、約3万本の竹灯篭による幻想的な「千年あかり」が行われ、日田の街はまつり一色に飾られます。日田は伝統と文化が息づく街です。 (潮 信輔)
- 登録日
- 2013年10月04日
- 更新日
- 2016年09月21日 10時 45分