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紅葉期の山口「瑠璃光寺」
Autumn scenery of Ruriko-ji Temple in Yamaguchi
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瑠璃光寺は西の京都と言われる山口市にあり、曹洞宗の古刹で、山号は保寧山です。室町時代の雄、山内氏の全盛期に建てられ、周り一帯に大内文化が色濃く見られます。小高い裏山の中腹に佇むように建っていて、桜、梅、楓などの樹木に囲まれ、四季折々の風情で、訪れる人々を迎えてくれます。
栄枯盛衰もあったでしょうが、その中でも特に有名なのが、1442年に建立されたといわれる五重塔。大内文化の最高傑作とみなされていて、国宝に指定され、山口観光のシンボルとなっています。塔の高さは31.2mで、檜皮葺屋根造り・・・。上にいくにつれて細くなる美しい塔で、品格があり、奈良の法隆寺および京都の醍醐寺と並んで、日本三名塔の一つといわれています。前にある池に、その美しい姿を映しています。
今回訪れたのは、紅葉期の朝と夜。早朝の霧が、本堂や門、そして五重塔を包みこみ、幽玄の世界を描いてくれました。朝霧は、薄くなったり濃くなったり、晴れたりし、その都度、池に映る五重塔も見え隠れしながら・・・。そばでは紅葉の木々が、色を添えていました。
そして夕暮れから夜、五重塔はライトアップされ、緑の木々の間から,くっきりと浮かび上がるその姿は、時を忘れるほどでした。遠くの空は、茜色から、やがて紫色へ・・・。
瑠璃光寺とくに五重塔には、優雅な大内文化が時の流れを友としながら、今なお、たしかに息づいています。(潮信輔)
- 登録日
- 2014年02月01日
- 更新日
- 2016年09月21日 10時 41分