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秋の仙北・玉川温泉「大噴と湯畑・種々の温泉流」
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玉川温泉は秋田と岩手の県境にまたがり、八幡平(火山)の秋田側(仙北市)にある温泉です。地熱の高い地獄地帯が存在し、温泉が多様な泉質のなかにラジウムに富むことから、岩盤浴を求めて、長期で滞在する湯治客も多いそうです。それぞれにゴザやマットを敷き、岩や噴気のそばで、身体を温める湯治客の姿は、しばしばマスメディアで紹介されています。
湯量も多く、特に大噴(おおぶけ)と呼ばれる単一の湧出口からは、塩酸を主成分とする強酸性の熱湯が毎分9,000リットルも湧き出ています。低いpHの数値と湧出量は日本一を誇るとのこと・・・。その下流では、湯の花を採取するために多くの桶が、長い帯のように設置されていて、常に黄色味を帯び白濁した熱湯が流れています。
大噴以外からも、広い岩場では、多くの所から噴気や熱湯が湧き出てます。それに伴い、色々な温泉からの流れも見られます。岩石の間の細い流れ、青色を帯びた灰色の流れ、新旧の礫を縫うような流れ・・・。火山を伴った大地の歴史が感じられます。これらの流れの傍では、酸や硫黄で腐食した大小の木杭が立ち並んでいました。
今回初めて訪れたのは秋。酸気と硫黄臭が立ち込める過酷な環境にも係らずに、名も知らない低木や野草は、黄色や紅色の葉を纏い、赤い実を付け、力強く秋風にそよいでいました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2014年05月26日
- 更新日
- 2016年09月12日 13時 14分