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秋の仙北・玉川温泉「種々の噴気と遊歩道の周辺」
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玉川温泉は秋田と岩手の県境にまたがり、八幡平(火山)の秋田側(仙北市)にある温泉です。地熱の高い地獄地帯が存在し、温泉が多様な泉質のなかにラジウムに富むことから、岩盤浴を求めて、長期で滞在する湯治客も多いそうです。それぞれにゴザやマットを敷き、岩や噴気のそばで、身体を温める湯治客の姿は、しばしばマスメディアで紹介されています。
玉川温泉のもうひとつの特徴は、当地と台湾の北投温泉、および南米のチリの3ヶ所にしか存在しないとみなされている、世界的にも貴重な鉱物である北投石(ラジウム鉱石)です。岩盤からは放出される微量のラジウムが放出され、これによって免疫機能を向上させ、自然治癒力を高めると言われ、多くの人々が訪れています。
今回、訪れたのは秋。広い岩場では、多くの所から噴気や熱湯が湧き・・・、白い湯煙や白煙となって、青く澄んだ秋空に昇って行きました。風の方向によって方向を変えていましたが、青空に浮かぶ白雲は、ゆったりと流れていました。
下を見ると、噴気孔の周りは硫黄で黄色く縁どられ、白濁した熱水がボコボコと音をたてていました。またススキの穂がなびく遊歩道に沿って歩くと、ススキの穂がなびき、薄紫色のフジバカマや名前も知らぬ草木が、高原の風に揺れ・・・。そして黄から紅色や、真っ赤へ移ろいゆく草木の葉が、旅情を高めてくれました。息づく大地、森と空、人々の願い、過酷な環境に負けない草木に、何か力を貰った気がしました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2014年07月19日
- 更新日
- 2016年09月16日 14時 58分