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秋の京都・清水寺「参道の門前町と仁王門」
清水寺は、京都市東山区清水にある寺院で、山号は音羽山です。奈良末期の778年に開山され、都が京都に移された平安遷都後に、坂上田村麻呂が仏殿を建立したと伝えられています。その後、戦乱や栄枯盛衰を経ましたが、京都の文化を伝え続けて来ました。現在の建物の多くは、1630年代に徳川三代将軍の家光の寄進によって再建されたものとのことです。
境内は標高242メートルの清水山(音羽山)の中腹に、多くの建物が軒を接するように建ち並んでいます。参道から本堂までの代表的な建物は、仁王門、西門、三重塔、鐘楼、経堂、田村堂(開山堂)、朝倉堂など・・・。とくに中央にある本堂は、懸造りまたは舞台造りと呼ばれる「清水の舞台」が有名です。このように古い歴史ある壮麗な建物群、京都文に飾られた清水寺は、古都京都の貴重な文化財として、ユネスコの世界遺産に登録されています。
今回訪れたのは秋で、昼は青空、夜はライトアップされた清水寺を散策。まず京都文化を伝える門前町を左右を見ながら歩きました。扇子や色とりどりの小袋などの土産店や休み所、お寺などが連なる参道の門前町風情・・・。街角にはナンテンの赤い実が、秋の到来を告げていました。
澄んだ秋空の下、坂道を進むと・・・、東山の音羽山を背として、境内の入口に建つ朱色の仁王門が見えてきました。仁王門は重要文化財に指定された朱塗りの門で、檜皮葺きの入母屋造り、三間一戸の楼門です。そして正面側の左右には、鎌倉時代末期に作成された金剛力士(仁王)像が安置されていて、清水寺を訪れる国内外の人々を迎えてくれます。周りの木々は、黄色や紅色の葉をまとっていて時おり涼風に揺れ、青空に浮かぶ白雲はゆっくり流れ、それらの中で、朱色の仁王門はすっくりと不動で存在感を誇っている様でした。その奥には、西門、三重塔も見えました。また夜ライトアップされた仁王門は、いっそう朱に輝き、荘厳さを高めていました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2014年08月05日
- 更新日
- 2016年09月12日 12時 55分