TOP > テーマ別おすすめ画像 > 野尻湖の季節の移り変わり
テーマ別おすすめ画像
野尻湖の季節の移り変わり
Seasonal changes of Lake Nojiriko in Nagano pref.
/
野尻湖は長野県北部の妙高高原にあって、北信五岳に囲まれた周囲が約17kmの比較的大きな淡水湖です。砂間ヶ崎や松ヶ崎など6つの崎が湖に入り込んでいて、俯瞰すると丁度、芙蓉の葉の姿に似ていることから、別名は芙蓉湖。4万年前の氷河期に生息していた、ナウマン象の化石が発見されたことで有名な湖で、遊覧船が行き来してます。この湖に季節が巡り、それぞれの風情で野尻湖を彩ります。
初夏の妙高高原、野尻湖は新緑と緑色のグラデーションに覆われます。心地よい風が、湖面にさざ波を渡らせ、遊覧船の人々のスカーフを揺らします。弁天島にある宇賀神社の赤い鳥居が一層映えました。秋に訪れたときは、霧雨が立ち込めて、青くかすむ山並みに湖畔の黄葉や紅葉が映えていました。そして船は宇賀神社が鎮座する弁天島へ。島には朱色の鳥居、苔むした石の階段、湖面に浮かぶ石灯篭が・・・。また、鳥居のそばに立つ木にはツタが這い、その紅葉の赤さが雨に濡れて一層鮮やかでした。何だか立ち去りがたい湖畔の秋風情でした。
次に訪れたのは3月の初旬。野尻湖の湖畔はまだ積雪があり、周りの森は冬木立の木々が目立ちました。また湖畔から遠くを眺めると、まだ雪を被った妙高山とその連山が、やや曇りがちの青空にはっきりと姿を見せていました。そして山腹と麓には残雪の間に黒い地肌が並んで見え、もうすぐ本格的な春の訪れの気配がありました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2020年03月28日
- 更新日
- 2020年03月29日 12時 12分