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新緑期の北海道「襟裳岬と襟裳岬灯台」
Erimo-Cape and Erimo-lighthouse in fresh verdure period
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襟裳岬(えりもみさき)は北海道の背骨と呼ばれる険しい日高山脈の最南端が、太平洋に向かって突き出した岬です。岬の先も山脈がそのまま海に続いていて、これらの岩礁群が列をなして数キロ先まで海上に伸びています。岬の周辺は高さが50mを超す断崖となっていて、風速10メートル以上の風の吹く日が、1年間に260日以上もあるとのこと。また岩場では、太平洋の荒波が岬や海上の岩礁帯に当たって、列状の白波を頻繁に立てています。この様な豪壮な大自然が造る景観のため、襟裳岬は日高山脈襟裳国定公園の中核を成し、歌詞にも登場する襟裳岬・・・。白亜の灯台や風のテーマ館である「風の館」もあり、ピリカやゼニガタアザラシも生息しています。
襟裳岬には白亜の大型灯台が立っていて「日本の灯台50選」にも選ばれています。また沖合で暖流と寒流がぶつかり合う為に、濃霧が発生しやすいため、霧笛や無線方向探知局も備えられているとのこと。
春から初夏にかけて、襟裳岬の断崖や丘陵の岩場、そして岬の先に続く遊歩道の周りには、多彩な色を身につけた植物たちが咲きます。黄色のエゾゼンテイカ、紫のハマエンドウ、白いオオハナウド、橙色のエゾスカシユリ・・・。強い海風にあるときは大きく揺れ、弱い時はゆっくりと花弁と新緑の葉がそよがせていました。白い灯台は沖合の船たちと同じように、これらの花たちも見守っているようでした。初夏の襟裳岬は、春と夏の花に彩られます。頬を過ぎる風も、暖かさを含んでいました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2016年03月03日
- 更新日
- 2017年07月20日 17時 24分