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秋の宮城・蔵王「お釜と周辺および駒草平の峡谷と滝」
Autumn scenery of Miyagi Zao and Komakusa-daira in Miyagi Prefecture
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蔵王の代表的なシンボルである「お釜」は、熊野岳(1,840m)、刈田岳(1,758m)と五色岳に囲まれ、ほぼ円形をした周囲1,080mの火口湖です。かつて五色岳の頂上が、噴火で吹き飛んだ歴史を語る火口湖。エメラルドグリーンの湖水が、陽の光によっても刻々と変化します。また強い酸性で、水面の温度よりも深度を増すと、温度が高くなる特殊双温水層をなすという、世界的にも貴重な火口湖です。
今回、ふたたび訪れたのは、秋たけなわの10月で晴天に恵まれました。風も殆どなくて、「お釜」はエメラルドグリーンの水面に、ときどき小波が立つ程度。真っ青な空、緑色の火口湖、その間を分ける灰褐色の火山壁、それらの景観に人々もウットリと見入っていました。また、この火口湖を抱くように、熊野岳、刈田岳、五色岳などの無機質的な火山が並び、エメラルドグリーンの「お釜」の美しさを引き立てています。
次に車で少し上って、夏に咲くコマクサの群落で有名な駒草平に行きました。しかし訪れたの10月下旬でしたので、周辺は煙は昇らないが、火山帯に特有な火口群が織りなす景色で、白色、灰色や黒褐色の山肌、ゴツゴツした岩場の世界・・・。展望台からは断崖を落ちる「不帰の滝」と「振子滝」が遠望され、ともに峡谷へ流れ落ちていました。そして周りの木々は、枝に枯葉を付け、足元には落葉が散らばっていましたが、それらの中で名も知らぬ赤い実たちが、秋の旅情を慰めてくれました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2022年10月14日
- 更新日
- 2022年10月14日 17時 59分