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紅葉期と残雪期の宮城・蔵王「不動滝」と「三階の滝」
蔵王の代表的なシンボルである「お釜」は、ほぼ円形でエメラルドグリーンの湖水に輝く火口湖です。この「お釜」の周辺には、絶景のポイントとして、「不動滝」と「三階滝」があります。普通いずれの滝も、滝壺までは行けませんが、滝見台が設けてあり、そこから落下する勇壮な姿を見ることができます。今回は秋の紅葉期と春の残雪期に訪れました。
まず秋たけなわの10月、山形側から「お釜」の景勝を堪能してしてから、エコーラインを車で仙台方面へ進んで行きました。途中の森は一面が黄葉と紅葉に覆われ、その中で火焰を背に、破邪の剣を地に突き立てた蔵王不動尊が視界に入りました。その横の小径を降りてゆくと、絶景のポイント「不動滝展望台」があり、滝壺を見ることができました。この不動の滝は蔵王山中の瀑布の中で最も大きな滝で、落差54m、幅16m、滝壺は32mとのこと。秋の静寂と滝壺からの音も、澄んだ気配に満ちていました。次いで少し車を走らせると、ブナやカツラの林に囲まれた「三階滝」の滝見台に着きます。そこからは黃や赤色やグラデーションの色に包まれた、蔵王の雄大な景観が見渡せ・・・・、その中に落差181m、幅が7mの滝筋が三段になって落ちる「三階の滝」を見ることができました。そして眼を右側に向けると、小さくなった「不動の滝」も遠望できました。
次いで来たのは季節が変わった春の4月。蔵王の山々や「不動の滝」と「三階の滝」は、まだ灰色の冬木立の森で覆われ、残雪も散見されました。しかしよく見ると木々は、ぼんやりと薄い萌黄色の枝葉をつけ始めていました。そして足元の積もった枯落ち葉の間から、フキノトウが芽生え若葉をのぞかせて、新緑の春がすぐそこに来ていると語っていました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2020年11月18日
- 更新日
- 2020年11月18日 14時 32分