TOP > テーマ別おすすめ画像 > 秋・紅葉期の美幌峠と屈斜路湖
テーマ別おすすめ画像
秋・紅葉期の美幌峠と屈斜路湖
Autumn scenery of Bihoro Pass and Lake Kussharo in Hokkaido
/
美幌峠(びほろとうげ)は、北海道の美幌町と弟子屈町の境にある国道243号の峠です。峠からの眺めは素晴らしいかぎりで、日本有数の大パノラマ展望の1つと称されています。眼下には日本国内最大の火山湖(カルデラ湖)である屈斜路湖が広がっているほか、阿寒の山々が一望できます。とくに山の上にある展望台から見る屈斜路湖は絶景。静かに眠る湖面の中央にぽっかりと浮かぶ中島、右側に飛び出した和琴半島、森の中を走る国道の筋・・・、峠に佇むと、しばし時を忘れます。散策路にある美空ひばりの「美幌峠」の歌碑が、風とともに旅情を高めます。そして美幌峠にやって来る季節は、それぞれの風情で、訪れる人々の心に何かを伝えます。
今回訪れたのは、秋の夕方でした。風に寒さを感じながらも、数時間にわたって、少しずつ風景が変わって行くのを様を心に刻みました。峠にはススキなど名残り惜しそうに風にそよぐ秋の植物たちが。また見上げれば夕方の淡い夕焼けと雲、静かに暮れてゆく屈斜路湖、ゆっくりと沈んでゆく夕陽・・・。展望台への坂道を歩いてゆく若人の背中を、夕陽は優しく後押ししているようでした。頂上では、若いカップルが、暮れなずんでゆく湖面を言葉もなく見入って、やがて夕陽は雲の帯に隠れ、そしてまだ青紫色が残る空には、月が夕焼け雲の上に見えてきました。ひときわ静寂に包まれた峠のまぎれもない夕景でした。明日も良い天気に恵まれるでしょう。(潮 信輔)
- 登録日
- 2016年07月20日
- 更新日
- 2022年06月16日 16時 51分