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大分・深耶馬渓「一目八景」の四季
Four seasons of Sinyabakei ravine in Oita prefecture
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耶馬渓は、大分県にある山国川の上流と中流の領域、およびその支流域を中心とした渓谷です。広い領域を占めているために、ふつう、本耶馬渓、裏耶馬渓、深耶馬渓、奥耶馬渓などに分かれています。それぞれ奇岩や奇峰が林立し、四季にそって特色ある美しい景観を見せてくれます。日本の三大奇勝や新日本三景の一つに選ばれているとのことで、秋の紅葉時は特に有名・・・、多くの人々が訪れます。
深耶馬溪は、耶馬渓でも一番の景勝地ともいうべき「一目八景」があるところです。群猿山、鳶巣山、仙人ヶ岩、夫婦岩、烏帽子岩など、8つの峰や奇岩が一望できることから、「一目八景」の名が付けられ、四季それぞれの風情を見せてくれます。
夏、深い緑に覆われた峰や奇岩群は、姿を少し隠し、岩肌も緑陰に席を譲っているようです。谷間ではセミの声が響きました。秋になると峰々の下の方から黄葉や紅葉が這い上がり、岩肌もはっきりして来ます。展望台の傍にあるカエデも紅色のグラデーションに染まって青い空に映えていました。また冬には薄い雪で岩山も奇岩も白く覆われ、静寂のる姿が冬木立を通して見られます。そして春、灰褐色の岩肌の周りは、木々の芽吹きに霞み・・・。それらの中で、薄いピンク色の花をいっぱいに纏った山桜が、春の到来をはっきりと告げていました。街では苔むした水車が、コットン、コットンと廻りつづけていました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2015年08月30日
- 更新日
- 2017年05月12日 17時 12分