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紅葉期の道東「川湯温泉と硫黄山」
Autumn scenery of a famous hot spring in Eastern Hokkaido with Mt. Iou, an active volcano
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川湯温泉は北海道の弟子屈町にあって、硫黄の香りが漂う情緒深い温泉街をなしています。湯けむりが舞い、高温で強酸性の湯の川が流れる温泉の街。そばには手軽に利用できる比較的大きな無料の足湯があり、互いに足を温めては語り合い、家族や訪れた人々の憩いの場となっています。
また川湯温泉の近くには活火山である川湯硫黄山があります。新旧の火山岩が重なる中腹や麓には、多くの噴気孔があって、すぐそばまで歩いて行くことが出来ます。シュッシュと音を立てながら昇る黄色い噴気孔群・・・、白い噴蒸気が風によって方向をかえています。
そして温泉街からこの硫黄山までは約2.5kmで広がる、ハイマツやエゾイソツジの原生林。火山の噴気を見ながらの散策は、自然浴として楽しむことができます。ほぼ平地に近い場所から、火山の活動を経験できる硫黄山と麓の原生林は、北海道の雄大さを感じさせてくれます。
今回、再訪したのは10月の少し寒さを感じさせる秋。北海道の澄んだ青空と空気は、紅葉や黄葉の美しさを、いっそう高めて呉れました。荒涼とした硫黄山からは、幾筋も噴気が昇り、その下で輝くのは、蒸気に濡れて黄色く結晶化した硫黄。一方、硫黄山の麓や川湯温泉の足湯の奥に広がる原生林は、黄色の葉で包まれ、その中でカエデは真っ赤な紅葉を付けていました。また足湯から浅く細く流れる温泉の川は、所々で緑色の苔が見られ、枯れ落葉を時どき流していました。秋の風情に富んだ川湯温泉と硫黄山は、朝夕の大気が凛としていました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2018年10月07日
- 更新日
- 2019年01月04日 21時 19分