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夏・深緑期の釧路湿原
A national park of Japan called Kushiro Marshland(shitsugen) in summer
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釧路湿原は釧路川とその支流を抱く広大な湿原です。湿原の広さは日本最大といわれ、タンチョウなどの水鳥をはじめ、多くの野生生物の貴重な生息地。この湿原の価値が国際的に認められ、釧路湿原は日本で最初のラムサール条約に登録された湿原となりました。ラムサール条約は、「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」です。釧路湿原はラムサール条約登録地の名に相応しい景勝地で、四季折々の風情を持っています。
夏の釧路湿原は、北斗展望台から見て、対岸の細岡展望台からみても、緑色に輝いていました。湿原の緑にも濃淡があり、その中をS字状に曲がった川が悠々と流れて・・・。川岸に歩を進めると、葦がそよぎ、野鳥が飛び立ち、川面ではさざ波が育っては広がって行きました。また湿原の近くに繁茂する原生林にも、鳥たちの囀りがしきりにこだまして、木道を歩く足音にしばし沈黙。こちらがじっとしていると、再び声を互いに掛け合っていました。
森の木道の両側は、いたるところで鮮やかな緑色のクマザサが群生し、そしてドングリの若い実が秋の訪れが近いことを告げていました。また湿原の近くでは、黄色いキツリフネ、赤紫のハギ、白いオカトラノウやウド、薄紫色のツリガネニンジンが咲いては涼風を受け、人々も北海道の夏の中にも、秋の訪れが近いことを感じているようでした。(潮 信輔)
- 登録日
- 2016年08月30日
- 更新日
- 2016年09月07日 11時 36分