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秋・紅葉期の釧路湿原
A national park of Japan called Kushiro Marshland(shitsugen) in autumn
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釧路湿原は釧路川とその支流を抱く広大な湿原です。湿原の広さは日本最大といわれ、湿原の中を釧路川が大きく蛇行しながら流れています。そしてタンチョウなどの水鳥をはじめ、多くの野生生物の貴重な生息地・・・。この湿原の価値が国際的に認められ、釧路湿原は日本で最初のラムサール条約に登録された湿原となりました。ラムサール条約は、「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」です。釧路湿原はラムサール条約登録地の名に相応しい景勝地で、四季折々の風情を持っています。
今回訪れたのは、秋で夕方と翌日の早朝にも行きました。淡い茜色に覆われた夕暮れの釧路湿原は、夕陽に照らされ・・・、遠方の湿原は草紅葉が赤紫色に染まり、近くの湿原は薄く黄土色に見えました。その中を黒褐色の原生林が浮かんでいるようでした。翌朝の釧路湿原は、朝の陽に黄金色に輝き、中を蛇行する釧路川の水面は青く流れ、岸辺のヨシ・カヤは白っぽい穂を波のように揺らしていました。そして多くの水鳥たちが、さざ波の受けながら列をなして、一日の動きを始めているようでした。
湿原の縁は原生林で、木道を歩きながらの散策は秋模様に飾られて・・・。木々の枝葉は、黄葉や紅葉をまとい、薄茶色や真っ赤な実たちが本格的な秋の訪れを示していました。寒さを含んだ風が吹くたびに、木漏れ日が歩先でチラチラと踊っていました。また途中にある”ひだまり広場”は、ほどよく暖かくて、野鳥の囀りが、済んだ青空に響き渡っていました。九州からの長旅の疲れを、ほっこりと癒してくれました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2016年05月26日
- 更新日
- 2016年09月09日 13時 24分