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春・残雪期の宮城蔵王「 火口湖の御釜(お釜)」
Okama crater lake with snow in spring
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蔵王の代表的なシンボルである「お釜」は、熊野岳(1,840m)、刈田岳(1,758m)と五色岳に囲まれ、ほぼ円形をした周囲1,080mの火口湖です。かつて五色岳の頂上が、噴火で吹き飛んだ歴史を語る火口湖。エメラルドグリーンの湖水が、陽の光によっても刻々と変化します。また強い酸性で、水面の温度よりも深度を増すと、温度が高くなる特殊双温水層をなすという、世界的にも貴重な火口湖とのことです。
真冬には宮城蔵王は雪に閉ざされ、蔵王エコーライン ・ハイラインも、冬期(11月〜4月)は通行止めになります。そのため火口湖の「お釜」へは行けません。そこで今回、残雪の「お釜」には5月に訪れました。麓の車道は新緑に包まれていましたが、蔵王の熊野岳、刈田岳、五色岳では、茶褐色の山肌の間に白い残雪が散在。そして火口湖である「お釜」は、エメラルドグリーンの湖水に満ちて・・・。水面には周辺の灰褐色の岩壁からの吹きおろしによって、さざ波が走っていました。
まだまだ寒く、訪れた人々も冬の服装で、散策路のまわりでは黄褐色の枯野が広がっていました。しかし原野で草木の根元では黄緑色の若葉が萌え始めて、空も青空で薄く広がる白雲が、春の訪れを語っていました。もうすぐ、残雪も姿を消すでしょう。(潮 信輔)
- 登録日
- 2017年02月13日
- 更新日
- 2017年07月30日 05時 45分