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美幌峠から見た「展望台・岩場と植物たち」の四季
Four seasons of Bihorotoge Pass in Hokkaido pref.
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美幌峠(びほろとうげ)は、北海道の美幌町と弟子屈町の境にある国道243号の峠です。峠からの眺めは素晴らしいかぎりで、日本有数の大パノラマ展望の1つと称されています。眼下には日本国内最大の火山湖(カルデラ湖)である屈斜路湖が広がっているほか、阿寒の山々が一望できます。
とくに山の上にある展望台から見る屈斜路湖は絶景。静かに眠る湖面の中央にぽっかりと浮かぶ中島、右側に飛び出した和琴半島、森の中を走る国道の筋、峠に佇むと、しばし時を忘れます。散策路にある美空ひばりの「美幌峠」の歌碑が、風とともに旅情を高めます。
秋に訪れた美幌峠は夕方でした。沈んでゆく夕陽に照らされた岩場は、次第にオレンジ色から薄紫色に変化して行き、植物たちも紅葉や茶褐色に。暮色に包まれた空には、上弦の月がぼんやりと見えてきました。次に冬の美幌峠は積雪と氷の銀世界。眼下の屈斜路湖は半分以上が氷結し、峠の雪原にはクマザサの枯葉や低い冬木立がみられ、寒風に雪の風紋が波打っては光っていました。
そして新緑期の美幌峠は、所々に残雪があるも殆どは緑の丘となり、草花たちは待ちに待った様に多彩な色の花びらで迎えてくれました。黄色いタンポポ、薄い青色のチシマフウロ、赤紫色のヨツバシオガマ・・・。屈斜路湖は再び青い湖面となり、さざなみも現れていました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2020年08月28日
- 更新日
- 2020年08月28日 11時 40分