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夏・深緑期の奥日光「華厳の滝・竜頭ノ滝」
奥日光にある「華厳の滝」は中禅寺湖から流れ出した水が、高さ97メートルの断崖から一気に、滝壺まで直下する豪快な滝です。日本の三大名瀑のひとつです。切り立った岩壁、周りの木々、上の空模様など自然の推移をともなって・・・、四季それぞれが織りなす造形美を見せてくれます。 一方、「竜頭の滝」は、湯ノ湖から流れ出た湯川が中禅寺湖に入る手前にある滝です。直下型の滝ではなくて、男体山の噴火による溶岩が斜面状に固まった上を、約210メートルにわたって流れ落ちる滝です。「竜頭」の名は、流れが滝壺近くにある大きな岩によって二分され、その有様が丁度、竜の頭に似ていることから。 「華厳の滝」と「竜頭の滝」は近くにあって、四季の変化は相似たものですが、それぞれの特色を持っています。
夏の「華厳の滝」は滝の傍も周辺の森も、深い縁に囲まれています。水量を増した白い滝筋が、柱状節理の岩壁やうっそうと繁った樹木の間を、ゴウゴウと流れ落ちては、一層白くみえました。そしてイワツバメたちが、飛沫のなか元気に飛び渡っていました。観瀑台にも細かな飛沫が風に乗ってきて、見上げる人々の頬を湿らせました。
また「華厳の滝」から近くにある「竜頭の滝」に行くと、滝のすぐ近くで壮麗な滝筋を見ることが出来ます。濃淡のある緑の枝葉を通して、二つに分かれても滝壺で一緒になった滝。舞い上がる水煙にツツジも揺れていました。滝のすぐ傍には古風な茶屋があり、茶屋の入口ではツツジに加えて黄色いトウダイグサが、待っていてくれました。茶屋に入り座布団の上に座って、お茶を楽しみながらの滝見物は、至福の時間。近くでは家族や恋人たちの歓声が沸き上がっていました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2019年07月18日
- 更新日
- 2019年07月18日 09時 54分