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トウカエデ(唐楓)の四季
Four seasons of trident maple's leave and wing fruit
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トウカエデ(唐楓)は中国原産の落葉する高木で、わが国には江戸時代に入って来たとのことです。樹皮は縦に割れて、短冊状にはがれます。そして成長が早く、紅葉も美しいので、多くは街路樹や公園樹として植えられています。葉と翼果に特色があります。
葉の推移を見てみます。対生する薄く光沢した長さ約5cmの葉。その基部は円形ですが、先の部は浅く3裂します。カエデの語源は「蛙手(かえるで)」から転じ、中国でも三角楓と書かれるとのこと。アヒルの水かきに似た形で、名の由来はよく理解できます。芽出し時の葉色は赤い桃色で、次第に黄ー黄緑ー濃い緑色をへて、秋には朱色に染まって行き、やがて樹木全体が紅葉します。
そして花が散った後、ふさふさとした可憐な果実たちが現れてきます。通常、一つの柄に10個以上の翼果が房状に垂れ下がります。一つ一つは、八の字状〜鋭角に開いた2枚の翼果。色も黄緑〜薄茶〜橙色と変化しながら、秋には灰白色に結実します。そして脱下する時は、翼があるので秋風に乗りつつ、くるくる回りながら・・・・・・。その無邪気な姿に、こころが和みます。また、前年の翼果と果柄は、次の世代の生育を見守るかのように、しばしば春先まで残っています。(潮 信輔)
- 登録日
- 2023年10月23日
- 更新日
- 2023年10月23日 11時 47分