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日本各地の「五重塔」(その1)(醍醐寺、川崎大師、興福寺、最勝院、瑠璃光寺)
寺院の建物のうちには、仏塔の形式の1つとして五重塔があります。これは層塔と呼ばれる楼閣形式で、五重の屋根を持つものです。下から地(基礎)、水(塔身)、火(笠)、風(請花)、空(宝珠)から成り、それぞれが5つの世界を示しているとのこと。そして仏教的な宇宙観を表していると説明されています。日本でははほとんどが木造で、全体に均整のとれた美しい建物となっています。
醍醐寺の五重塔(国宝)は、醍醐天皇の菩提を弔うために建てられた京都府下でも最古の木造建造物です。高さは約38mですが、塔頂部の相輪が約13mと塔全体の約3分の1を占めていることが特徴的です。川崎大師の五重塔は、神奈川県にあって弘法大師に関連した建物で、八角形が特徴の五重塔です。華麗にして格調ある姿が訪れる人々の目を惹きます。
奈良にある興福寺の五重塔(国宝)は730年に創建されましたが、その後5回の焼失などを経て、現在の五重塔は、1426年ごろに再建されました。高さが50mを超していて、木造の塔としては、日本で2番目に高い塔でとのことです。
最勝院の五重塔は弘前にあって、江戸時代に釘を使用せずに建てられたとのこと。三間五層の塔で、五重塔の少ない東北地方において、極めて大切な遺構。総高が31.2mで、屋根は宝形造です。
瑠璃光寺の五重塔(国宝)は山口市にあって、1442年頃に建立されています。檜皮葺の屋根、勾配が緩やかで、軒先が軽快に反り上がっています。二層にのみ縁と高欄が設けられているのが特徴。また1階には、円型の須弥壇があり、日本の仏塔では唯一とのことです。(潮 信輔)
- 登録日
- 2024年03月27日
- 更新日
- 2024年03月29日 16時 01分