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登別温泉「地獄谷と周辺」の四季
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日本を代表する温泉地の一つ、北海道の登別温泉の「地獄谷」は、日和山の噴火活動によってできた爆裂火口跡です。長径が約450mの中に谷にそって,約15箇所の湧出口と無数の噴気孔が・・・。泡を立てて煮えたぎる温泉、硫黄の匂いと白煙などが入り混じる源泉地帯の風景は、野性的かつ男性的です。ここからは多種類の温泉が、毎分3,000リットルも沸き出していて、温泉街のホテルや旅館に給湯されています。この地獄谷にも季節は巡り、それぞれ光景を変え、特色あるの表情を見せています。
真夏、荒々しい爆裂口の周りを深緑の森が囲みます。その谷は茶色や褐色の地肌で覆われ、多くの湧出口から熱泉が飛び散り、無数の噴気孔から白煙が昇ります。秋になると、周辺は一足はやく黄葉や紅葉が見られ、遊歩道の傍ではマイズルソウが赤い実をつけていました。
寒い冬にも訪れました。爆裂火口跡は一面、厚い積雪で覆われて白い銀世界。周りの森も葉を落とした冬木立の枝が、寒風に揺れていました。その中を多くの噴気孔から、白い噴気が青空に向かって立ち昇り、地球が生きていることを示していました。
そして登別温泉にも、遅い新緑期がやって来ます。地獄谷の地肌は多彩な色を見せ、噴泉と噴気孔が同じように、活動していました。周辺の森も萌黄色の新緑が目立ち、温泉地に特有の硫黄の匂いが漂っていました。秋に出会ったマイズルソウは、緑葉に輝き白い花を咲かせていました。登別温泉の「地獄谷と周辺」は四季の訪れとともに、それぞれ変化する自然が創る特色光景を見せてくれます。(潮 信輔)
- 登録日
- 2022年01月16日
- 更新日
- 2022年01月16日 11時 47分