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日本各地に林立する岩柱や土柱の景勝地(阿波の土柱、乳待坊、寒霞渓、仙の岩 )
日本列島は永い年月をかけての、火山や地殻変動が度重なった結果として、多くの景観地が存在しています。その中には風雨や侵食などにより生じた、連なった断崖や奇岩群があります。自然が創った芸術品とも言え、多くは天然記念物に指定されています。今回は、その4か所を巡りました。
「阿波の土柱」は徳島県にあって、吉野川によって作られた砂礫層が、風雨の侵蝕で削り取られ、柱状や尖塔状などの土の柱が立ち並ぶ景勝地です。
佐賀県の武雄にある「乳待坊」は、黒髪山の周辺に噴出した溶岩流からなる擬灰角磯岩が、風化と雨などで浸食されて出来た奇岩の岩山。雌岩と雄岩をはじめ周辺の切り立った岩壁などが、修験者の行場になったために、“坊”の名がつけられたとのこと。
「寒霞渓」は小豆島のにあって、約1300万年前の火山活動により堆積した疑灰角礫岩などが続く、東西7キロメートル、南北4キロメートルに及ぶ大渓谷・・・。侵食で生じた多種多様な奇岩が織りなす絶景がみられ、とくに秋の紅葉で有名です。
安心院の「仙の岩」は、大分県の耶馬溪にある火山性の集塊岩でできた大岩柱です。名前の由来は、昔にインドの僧の法道仙人が住んでいたことから、「仙の岩」と呼ばれるようになったと伝承されています。周辺にも平岩、屏風岩、奥の仙などの奇岩がそびえ立つています。そのために昔から聖域とされ、山岳仏教の修行場となっています。
我が国はユーラシア大陸から離脱し、日本海溝もあって、火山に富み、また雨が多い国です。そのために永い年月、風雪化よる侵食を経て奇岩群を生んでいます。今回はそのうちで4か所を選びました。いずれも景観とともに畏怖の念を感じました。山岳仏教の修行場が多いことが分かります。(潮 信輔)
- 登録日
- 2022年06月15日
- 更新日
- 2022年06月15日 13時 32分