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日本各地の「エメラルドグリーンの渓流」
山岳が連なり雨が多い日本には、永い年月をかけて各地に峡谷が造られました。滝や渓流も多く、清流となって大河や海へ向かいます。そして晴れた日が続くと、渓流は澄み陽を受けて、コバルトブルーやエメラルドグリーンの色合いで、四季折々に訪れる人々を惹きつけます。今回、青緑色の清流が認められた4か所の峡谷と渓流を、紹介いたします。
三段峡(さんだんきょう)は、広島県安芸にある長さ約16キロメートルの峡谷です。多くの滝が流れ落ち、渓流となって淵や岸壁の間を清流が流れます。夏でしたので、白っぽい巨石を挟んで深緑の森とエメラルドグリーンの水面が、美しく映えていました。傍では紫色のイワタバコが濡れていました。
巌立(がんだて)は岐阜県の下呂にあって、熔岩が冷えて固まったときに生じた六角形の柱状節理の岩壁が有名です。地殻変動の為か滝が多く、その中で「三ッ滝」は有名。滝壺もそこからの渓流も、青緑色の水流となって下って行きます。紅葉しつつあるカエデの葉は秋の訪れを語っていました。
群馬県の大田にある吹割渓谷は、片品川の支流に位置します。数キロにわたる大絶壁と森林の中を、灰岩や花崗岩からなる河床の清流と滝・・・。独特の渓谷美をみせてくれます。春と秋に訪れました。それぞれ新緑と紅葉の森が、青緑色の流れにそれぞれ調和し、やがて川床から落ちる白い滝へ向かいました。春ではヤマブキの黄色い花が際立って見えました。
小安峡(おやすきょう)は栗駒国定公園に含まれ、秋田県の皆瀬川上流にある全長約8kmのV字谷の峡谷です。渓谷の底には、遊歩道が整備されていて、身近に噴泉と湯けむりの有様を体験できます。渓流は温泉成分の為か、エメラルドグリーンの水流となっています。見上げれば、秋の澄み渡った青空と秋模様の森が、渓流の水面に映っていました。日本は美しい自然に満ちていて、峡谷と青緑色の渓流が織りなす景色はその一つです。ありがたいことです。(潮 信輔)
- 登録日
- 2018年10月23日
- 更新日
- 2018年10月23日 18時 03分