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日本各地の「温泉が流れる湯の滝」
日本列島は山が多くて、豊富な水資源に恵まれています。たとえば滝は小さなものまで入れると、約3,000以上の滝が存在しているとのこと。また火山列島と言われるように、火山が多いため、その周辺には、温泉も湧き出ています。そして数は少ないのですが、熱い泉源や温かい温泉が流れ落ちる貴重な滝が存在します。これらは「湯滝、温泉の滝」と呼ばれて、滝と共に舞い上がる湯煙、温泉を好む緑色の苔など特徴ある風情を醸し出しています。
「川原毛大湯滝」は、秋田県の標高が700メートルの湯沢高松にあって、滝そのものが温泉です。上流にある約96度の源泉が、谷を下る水に薄められながら、断崖から落下する高さ20メートルの滝です。その滝壺では入浴に適した適度な温泉となっているために、地元の人や、山歩きの疲れを癒す人々にとって、憩いの天然風呂として親しまれている豪快な湯の滝です。
「鬼首温泉(おにこうべおんせん)郷」は、宮城県の北西部の大崎市の北にある温泉群の1つです。地熱が非常に高い地域が多く、いたるところに熱い源泉があり、それらから流れ出す温泉が集まって、周り一面を湯煙で包みながら、湯の滝を形成しています。すぐ近くには間欠泉があり、10〜15分毎に高さ10mの温泉を豪快な湯煙とともに、吹き上げています。
「草津温泉の湯の滝」は、群馬県にある日本有数の草津温泉地にあります。町の中心には、広い面積を持つ湯畑 があります。そしてこの湯畑の北東の端にあるのが「湯の滝」・・・。ゴウゴウ音を立て白い湯気を上げながら、緑色に輝く苔類が張り付いた岩壁を流れ落ちます。滝壺はエメラルドグリーンの色で波立っています.
「丸尾の滝」は鹿児島の霧島にあって、すぐ近くの林田温泉や硫黄谷温泉からの温泉を集めて流れ落ちる温泉の滝です。高さ23メートル、幅16メートルの壮麗な“湯の滝”。展望台からの眺めは抜群で、新緑の春、紅葉の秋、湯気が立ち上る冬など、四季折々それぞれの風情で人々を迎えます。温泉が混じっているために、滝壺は天候によって乳青色やエメラルドグリーンとなります。
「見返り滝(別名どんどんびき)」は、山形・蔵王温泉の温泉街の入り口にある「湯の滝」です。観光に訪れた人々が、帰り際にもう一度温泉街を振り返る場所でもあることから、付いた名が「見返り滝」。またこの滝の近くを流れる湯の川(酢川)は、温泉と山水が混じり、温かい川となって流れ、どんどんと音をたてることから「どんどんびき」の名も付けられています。温泉の源泉も混ざっている為、水温が高く水蒸気にも僅かに硫黄の匂いをしています。
美しくきらめく我が国の山河にあって、「湯滝、温泉の滝」と呼ばれる滝群は、特徴ある景観で人々を惹きつけます。(潮 信輔)
- 登録日
- 2019年03月05日
- 更新日
- 2019年03月07日 14時 53分