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各地のラクウショウ(落羽松)
Taxodium distichum(pond cypress) in Tokyo and Fukuoka pref.
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ラクウショウ(落羽松)は、北アメリカ原産の落葉する針葉高木です。わが国には明治時代に渡来したとのこと。湿潤した土地を好んで生育し、高さ約50cmぐらいの独特の気根を地上に出します。これは膝根ともよばれ、根の上側が成長して空気中にでてくるものです。なんと言っても、ラクウショウの特徴はこの気根(呼吸根)。大きなラクウショウの根元近くで、ニョキニョキと頭を出す十数本の気根。印象的です。
春、扁平で細い線形の葉が、側枝にびっしり互生します。まるで羽根のようです。そして秋には、茶褐色に黄葉し、晩秋には側枝ごとに一諸に落葉します。花期は4月で、目立たない雌雄異花の花。やがて秋になると、緑の球果も茶色に熟し、球果は崩れて種子がこぼれ落ちます。そして、葉がすっかり落ちた枝には、冬芽が春の芽生えを待っています。
各地にあるラクウショウ(落羽松)は、植物園で良く見られています。気根(膝根)の世話が良くされているためでしょう。そして訪れる人々の眼と心に、林立する気根群は印象深く残ります。ラクウショウ(落羽松)の四季を求めて、東京と福岡にある植物園や森でのこの植物を紹介いたします。(潮 信輔)
- 登録日
- 2019年07月12日
- 更新日
- 2019年07月12日 18時 00分