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北海道「サロマ湖の四季」
Four seasons of Lake Saroma in Hokkaido prefecture
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サロマ湖は北海道の東部にあって、汽水湖としては日本最大です。汽水湖とは、湖水に海水が混入している湖で、海に開いている水路を通じて、海水との出入りがある場合がほとんどです。日本海沿岸やオホーツク海沿岸に多く分布しています。湖水として比重の関係で、普通、底層に海水,表層に淡水が認められます。多くの野鳥たちがやって来ます。また岸辺に近い所では、塩分を好む植物たちも生えています。
汽水湖であるサロマ湖にも、湖や海岸線に沿って、なだらかな草原や湿原があり「ワッカ原生花園」として有名で、多くの人々が訪れます。春から夏には、紫色のハマエンドウ、カワラナデシコ、アヤメ、フウロソウなど、多くの植物たちが咲きます。塩水を好むサンゴソウ(アッケシソウ)の群落は、初夏に芽吹いた黄緑色の若葉は初秋には朱色の絨毯となります。
またハマナスは色と姿を変えながらも、ほぼ一年中見られます。若葉から蕾となり、開いてピンク色の花を咲かせ、やがて赤い実へと移ります。冬、湖面は一面が氷雪で覆われ、近くの港では漁船も岡に上げられます。このような厳しい季節でも、冬の風雪に耐えたハマナスの枝には、赤茶色の実が留まり、茶色になった実は割れても、中に種子を残しています。そしてハマナスは風雪に耐え種子を残しながら、春には若い芽が萌え出てきます。オホーツク海に面した汽水湖のサロマ湖は、湖も周りの原野や湿原も、季節の変化と共に生きています。(潮 信輔)
- 登録日
- 2020年03月06日
- 更新日
- 2020年03月06日 10時 25分