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夏の長瀞渓谷 とライン川下り
長瀞渓谷は埼玉県の長瀞町にある景勝地です。荒川の上流にあって、岩畳や岩壁、奇岩群で国の天然記念物として指定されています。またエメラルドグリーンの淀んだ瀞があり、川の両側には、岩畳と呼ばれる広い岩場などが並び、さまざまな形の巨岩や奇岩に囲まれた渓谷です。そして「長瀞のライン川下り」として有名です。
岩畳は長瀞の中心地にあって、薄くてはがれやすい「結晶片岩」という岩石が隆起し、畳状にとなって広がる岩場です。また高さ数十メートルの秩父赤壁といわれる岩壁、菊水模様を浮き彫りにした岩、茶褐色と白色の岩が折り重なって虎の肌に似たような縞模様の虎岩、その他にも、大規模な地殻変動によって巨岩や奇岩群・・・。これらの貴重な岩石ら、秩父のジオパークとして、「日本地質学発祥の地」、「地球の窓」とも呼ばれています。「長瀞のライン川下り」では、舟に乗って急流や青緑の淵瀞、高い岩壁、多彩な奇岩群などの景勝を見て、体験できることから多くの人々が訪れています。
今回、訪れたのは初夏、まず広い岩畳の所から見下ろすと、流れが遅くなっている川は、まさにエメラルドグリーンの色そのもの。対岸の森も緑で、両側に生えている草木も新緑で、清々しい川風が吹いていました。足元の岩は層状になっていて、剥がれやすいのか縞模様の段差が多く認められました。次にライン川下りの船着き場に行き、観光客の人たちと共にやや細めの舟に乗り、川下りを体験。最初は波も立たない緑色のところを、ゆっくり進み、高い岩壁や川淵の丸目の岩などをながめていました。しかし、流れが次第に速くなり、急流のところでは、岩に当たって波しぶきを被るように。そこでみんなと舟に取り付けてあるビニールを持ち上げ、船頭さんの見事な竿さばきで、乗り切りました。急流を過ぎると、川幅は広くなり、見せ場となっている荒川橋梁の下を流れて行きました。
夏の長瀞渓谷は、貴重な奇岩群が織り成す地質と共に、ライン川下りも楽しめる景勝地です。(潮 信輔)
- 登録日
- 2022年07月28日
- 更新日
- 2022年07月28日 19時 39分