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夏の鎌倉「円覚寺」ー そのI ー(総門・山門・仏殿・唐門と古木・方丈庭園・黄梅院)
Summer scenery of Kamakura Engakuji Temple in kanagawa Pref. ーPart 1ー
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鎌倉の円覚寺は1282年に、執権であった北条時宗が中国の宋から招いた無学祖元によって開山されました。鎌倉五山の第2位である臨済宗・円覚寺派の総本山の寺で、山号は「瑞鹿山」。以来、鎌倉五山文化や室町文化に大きな影響を与え、変遷を加えながらも現在では、広大な境内に多くの塔頭や寺院があり、四季おりおりの風情で人々を招きます。
今回訪れたのは新緑に囲まれた初夏。まず入口にある総門をくぐると、見えてくるのが豪壮な山門(三門)で「円覚興聖禅寺」の扁額が掛かっています。つぎに唐門を見て、仏殿へ進むと天井に描がかれた「白龍の図」の天井画が圧巻的でした。方丈の庭に入ると、鎌倉市指定天然記念物である「ビャクシン」の古木が永い年月を語り、庭を囲む塀の傍には百観音の石仏群が並んでいます。方丈の前側に回るとと、広々とした大きな庭園が開け・・・、大小の石で囲まれた寺池の周りは、新緑の草木が鮮やかでした。さらに奥の方に歩いて、円覚寺の中でも最も奥に位置している黄梅院へ。ここは足利氏の菩提寺とみなされていて、参道や石段の脇を始め、いたるところに、多彩な色の紫陽花が満開でした。梅雨の時期でしたので、ちょうど雨上がりに濡れた紫陽花や他の草木の緑が、いつそう鮮やかでした。禅宗の円覚寺は武家的であると同時に、禅の文化が随所に見られる質実な寺院でした。(潮 信輔)
- 登録日
- 2023年06月13日
- 更新日
- 2023年12月01日 13時 59分