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伊予・内子の「街並み」と「泉谷の棚田」
Houses on the streets and Izumidani Rice Terraces in Iyo Uchiko
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伊予の内子町は、愛媛県のほぼ中央部に位置し、小さいながらも地域文化に富んだ町です。小田川が流れる流通の便利さに加えて、風光明媚な土地。そのため江戸時代から明治にかけて和紙や木蝋で栄えた商家が並んでいます。また門前町でもあり、昔から町の芸能や文化を担ってきたとのことです。
淡黄色や白色の漆喰で塗り込められた外壁が続く町並み。棟木や桁の端を守る懸魚の漆喰、平瓦を貼付けた漆喰のなまこ壁、土蔵や大壁の装飾として造られた鏝絵。巧緻な彫り物の出格子、家先での吊り上げ可能な床机など・・・。
これらの家々と隣家のあいだには、狭い路地や水路があり、懐かしい路地風景を残しています。そして大正時代に創建された木造2階建てで入母屋造りの「内子座」を訪れました。昔から町の芸能や文化を担ってきて、その姿には伝統と格式と、町の人々の気合いが感じられます。 伊予の内子は、伝統ある古さのみならず文化が漂う風格ある町です。
そして車を走らせ、日本の棚田百選にも選ばれている「泉谷の棚田」へ。標高が高い山間部にあって、農村の美しい原風景を見せてくれます。自然の傾斜を活用した、95枚もある階段状の水田です。雨が降ってきて、棚田は夜露と霧雨に濡れて、緑に映えていました。遠くを見れば、霧雲をとおして幾重にも重なる山並みが、薄紫色に霞んでいて、心に沁みました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2023年06月23日
- 更新日
- 2023年06月23日 13時 19分