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チングルマの「花から実・綿毛へ」
Aleutian avens: from flower to fruit
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チングルマは本州の中部より北の地域と北海道に自生します。草のように見えますが、地面を這うように生える落葉する低木です。雪が消える頃から生長をはじめる代表的な雪田植物。そして7〜8月ごろに、高さ10cmほどの一つの花茎の先に、2〜3cmほどの白い花を一斉に咲かせます。雪渓の周囲で大群落をつくるチングルマの花畑。陽を受けて光る花の波は、見事。花言葉は可憐です。.
また、花が終わって出てくる集合果も、特徴があります。落花の後、花柱が伸びて、先端に淡褐色の長い毛を持った小さな実が密につきます。やがて、束になっていた果実は、ほどけながら放射状に広がった羽毛の白い穂へ。夏の終わり頃の登山で、爽やかな風を受けつつ、この白い毛をなびかせるチングルマの群落に出会うと、疲れを忘れます。そして実は種子となって、風とともに新たな旅へ・・・。チングルマは花も実も種子も、忘れがたい風情をもっています。(潮 信輔)
- 登録日
- 2018年08月20日
- 更新日
- 2018年08月22日 16時 00分