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ユズリハ (譲葉 )の四季
Four seasons of Yuzuri-ha
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ユズリハはわが国では、本州の中部から沖縄にかけて自生する、常緑の高木で雌雄異株です。和名は「譲葉」とも書かれます。それは春に若葉が枝先に出た後から、前年の古い葉が、あたかもその場所を譲るように落葉することに由来・・・。このように、新旧の葉が世代を交代して行きながらも、艶のある緑の葉が絶えることなく続いて行きます。そのため縁起が良い植物とみなされ、この長楕円形で約20cmの緑葉が、正月の飾り物として注連縄や鏡餅に添えられてきました。
またユズリハは雌雄が異株で、雄花は蕾も花序も房状となって、垂れ下がり目立ちます。これに対して雌花は控えめで、小さな蕾は2つに裂けて黄緑色の花柱をのぞかせます。そして実の成長には、清潔さと気品が感じられます。前年の葉腋から総状の花序が出てきて、やがて黄緑色の小さな実が大きくなりながら緑色へ。
そして秋に紫色を帯び、初冬には10mm大の黒紫色の実へ熟し、常緑の葉間から、ふさふさと垂れ下がります。ユズリハは葉も実も、いつも清らかで光沢があり、品格にあふれる植物です。(潮 信輔)
- 登録日
- 2022年06月22日
- 更新日
- 2022年06月22日 15時 45分